鼻ネブライザー療法の改善を目指して

院内感染防止対策の一環としてのネブライザー個別使用

セラチア菌による院内感染で、多数の患者が死亡した事件を期に、厚生労働省からネブライザー装置の使い回しを避けるようにとの通達が各医療機関へ出されたのは、平成13年(2001年)末のことである。
我々耳鼻咽喉科の診療所にとってネブライザー療法は、必要不可欠な治療法であると考えられ、どこの施設でも鼻疾患の中心的な治療法となっているのが現状であろう。

ネブライザー療法には、ジェット型と超音波型とがあり、一般的に鼻腔や喉頭などの上気道ではジェット型、
副鼻腔や気管支では超音波型がその理論から有効であると考えられている。
 
耳鼻咽喉科診療所を受診する患者の多くを占める副鼻腔炎に対して、当院でも従来、集団使用型超音波ネブライザーを使用してきた。すなわち、前もって数人分の使用薬剤を薬液層に入れておき、患者が交代で、ノズルだけを交換して同一薬剤を吸入すると言うやり方である。これすなわち、厚生労働省が指導し、改善しようとしているやり方に他ならない。

ジェット型に変更すれば従来個別使用であったから、その点、安全性の問題はないが、治療法の有効性という面からどうしても
超音波が使いたいというのが本当のところである。
 
そこで、当院では、小型の超音波ネブライザー装置を導入することで解決を図った。

 導入を考慮した機器は2種である。一つはオムロン社製、他の一つはA&D社製である。


 
これまで使用していたネブライザー装置を撤去し、新たにネブライザーを載せるテーブルを家具屋に依頼して作成した。




電源を前方の壁から使えるように作らせ、現在ここに6代の装置を置いて使っている。
小型のA&D社製の方は主に小児用として
また、オムロン社製は、主に成人や年長児用として使っている。



 
平成14年6月21日よりこの方法に切り替えているが、交代で使用していたのに比較して治療法を指示する側としても、
院内感染に対する一応の対策を講じることができたという安心感があるというのが何よりのメリットといえる。
 
長期的に使ってみての印象や効果、耐用度などについて、しばらくしてから報告の予定であります。(平成14年7月6日記)

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